ここから宿毛フェリーに乗りますよー
今回の旅行先を四国にしたきっかけは、この航路に乗ってみたくなったから。
船がかなり古いということで興味を持ちました。
古すぎて故障で運休したりドック前倒しになったりしたこともあるようですが。
この日は平常運航!
暗車とは・・・スクリューのことだそうです。
ためになったねー
だるま夕日が描かれております。
209系電車なみのベコベコボディーに船齢を感じます。
まあ209は新車のときからベコベコしてたけどな(暴言)
1985年就航の船、元号だと昭和60年か。
船齢は30年を超えてます!
宿毛フェリーはこの「ニューあしずり」の一船のみ。
高知県宿毛と大分県佐伯を本船が行ったり来たりの一日三往復です。
地味に終日運航で夜行便もあり、九四航路の一端を担っています。
宿毛港のりばの乗船受付窓口はこのプレハブの中にあります。
中はベンチが2つくらいあるのみ。売店などはなにもない。
車の人はともかく、二輪や徒歩乗船者はあまり早くきても休む場所がないです。
この日は晴れている昼間だからいいものの、雨の日や夜間早朝などはつらそう・・・
乗船券を購入したあとウロウロしていたら、係員さんがやってきて乗船してくださいと。
案内放送とかはないみたいね。
徒歩乗船の場合も車両甲板から乗船します。
積み込み車両も少ないので、手続きが終わった人から順に乗ってくスタイル。
サイドデッキからフェリーのりば建屋を見る。
2/3は事務所なので、乗船待合所はこのプレハブの手前1/3ほどの僅かなスペース。
深夜入港便や早朝出航便を利用する方は、仮眠スペースなんて一切ないから要注意。
出港1分前に乗船客がやってきて唖然!(画像に移っている車は無関係)
列車じゃあるまいし、ギリギリに来るなやw
ちんたら歩いてるし・・・
こういうのんびりしたフェリー会社だからなんとか乗せてくれるけど
普通のフェリー会社だったら乗船手続きの段階で門前払いだぜい!
フェリーが鉄道やバスと明らかに違うのは、早発しちゃうことがたまにあることだよな。
乗船予定の人と車両の積み込みが終わったら、さっさとランプやタラップ上げて、下手すりゃそのまま離岸しちゃうからね。(あくまで数分程度の早発ではありますが)
中長距離で貨物主体の航路は特に注意しないといけません。
この駆け込み乗客のせいでおよそ2分遅れで出港。
2等船室に荷物を置いて、外部甲板で出航風景を眺めるよ。
だいぶ熟成が進んでいて、いい雰囲気の船ですなー
穴開いてるけど・・・そこがまたイイ!!
こういう古い船は、本当に乗っていて楽しい!
無駄に急な階段が多いのとか、ホントすきw
離れ行く宿毛港。
ちなみに付近にはコンビニ等はなく、釣り関係の店があるのみです。
そういえば釣りにきたと思われる車がたくさんあったなー
本船は宿毛フェリーの前身である宿毛観光汽船時代からの船。
宿毛観光汽船時代は2船体制で運航されていたが、宿毛フェリーになってからは本船1船体制になっています。
+担架
私は2等船室を利用します。
貸毛布のロッカーがあって、穴に100円投入して自由に取り出すことができます。
べつにロックがかかっているわけではないのですが、ちゃんと100円払いますよー
なかには2枚借りて敷布団に使っている人もいました。
しばし寝ころび天井を眺める・・・
団体用のお部屋も覗いてみる。
フェリーって誰もいなくても基本的に電気つけっぱなしだよね。
節電って概念はあまりないイメージ。
まあ船が使う全燃料の中で、照明で使う分なんて微々たるもんだろうしな。
冷房ガンガンかけといて、ドアは開けっ放しだったりするし。
でもフェリー業界のこういう大雑把で気前のいいところ、嫌いではないですけどね。
1等船室もあるんですが、けっきょく大部屋なのは変わりないです。
運よく他に利用者がいなければ個室同然に利用できてラッキー、みたいな。
カギは常時施錠されているらしく、利用者は船員さんを探してカギを開けてもらわなくてはならないらしい・・・
夜行便なら利用価値があるかもしれないですね。
ファミリー室が本船唯一の個室ですかね。
カーペット敷の部屋ですが、テレビがあるらしい。
小さなお子様連れは周りに気を使わなくていいかもね。
階段はどこも急です。
ロビーなんて立派なもんじゃないですが・・・
右の扉はドライバー室。
案内所跡?
昔は接客要員がいたのかなー
放送設備もありましたが、もう何十年も使ってないんだろう。
乗船半券ね。
私は現金払いしましたが、クレジットカードも使えるみたい。
せっかく毛布かりたけど、結局ほとんど外にいました。
ほかにも2名ほどお仲間が。
天気がよくて暖かいと、外のほうが気持ちいいよね!
豊後水道をゆく。
波も穏やか、ほとんど揺れなかった。
航路距離78km、3時間10分の乗船です。
九州と四国を結ぶ同業他社と比べるとなんとも地味な航路ですが、古き良き昭和の残り香を感じられる楽しい船旅でした。ぜひまた乗りたいものです。
佐伯港に入港です、ここはもう九州だね。
接岸するとき岸壁には、前と後に別々の係員さんがいて船からの綱を受けるのが普通ですが、前方で綱を受け取った人が自転車で後方に移動して綱を取っていて驚きました。合理化なのか人手不足なのか、地方航路はどこも大変だ。
入港前にテープによる案内放送がありましたが、到着案内のみで下船方法などについての内容はなし。これは珍しいような気がする。下船順序とか降り口の場所とか、ひと通りの説明を入れるフェリー会社が多いんだけどね。
デッキで接岸風景を見てから客室に戻ったら、乗客はもう誰もおらず。ちょっと焦って車両甲板へと降りるも、他の徒歩客はまだ開いていないランプの前に立って待っている状況でした。
車両よりも早く下船できるみたい。トラックの間を歩いて下船口まで行くのは大変ですが、徒歩客にとっては一番手っ取り早く下船できる方法ではあります。
薄暗い待合所がある建物。
恐るおそる入ってみる。
中はまあ普通だな。
ゲームコーナーにレストランもある。
と思ったけど、謎の古本屋コーナーがあったりして雑然とはしているか。
乗船手続きはこちらへ。
レストランは定休日でした。
本当は往復で乗船したかったけど、1船体制で便数が少ないので諦め。
この後は佐伯駅までとぼとぼ歩きます。お洒落な街灯が並んだきれいな道で気分いいよー
(訪問日:平成30年3月下旬)