以前とある雑誌の投稿欄に
あそこにイオン ここにもイオン むこうに見えるはマックスバリュー
編集部のコメント「日本の田舎は壊れてます 」
とあって、「上手いこというな」と思わず笑ってしまった。実際に地方では「なんでも揃ってどれでも安い」郊外型大型スーパーの乱立が進み、住人は自家用車に乗ってこぞって買い物に出かける。
立ち並ぶ家々にはほぼ車がある。少し前までは「1家に1台」が相場だったが、今では「1人1台」が当たり前になってきているという。「車が無ければ生活出来ない」がもはや合言葉か。
鉄道ファンとしてはとても認めたくない現実だが、日本は「車社会への転換期」という時代がとうに過ぎ去り、もはや「車社会への転換完了」の最終段階に入ってしまっているような気がする。
(読売新聞より引用)
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_highway__20091105_5/story/20091103_yol_oyt1t01074/
>JR各社は、高速道路が無料化されれば、旅客6社であわせて年間750億円の減収になるとみている。高速道路と並行する路線が多いJR北海道、四国の影響は特に深刻で、廃線が相次ぐ可能性が高いという。
>春からの高速料金割引の影響で、すでにフェリー業界では倒産や人減らしが相次いでいる。バス業界ではマイカーに客を奪われて高速バスの採算が悪化し、その利益で維持してきた路線バスの減便や廃止が避けられない状況だ。
>民主党が強調する経済活性化についても、「地方の買い物客が都市部に流れる『ストロー現象』が進み、かえって地方経済は衰退する」という指摘が多い。
(引用ここまで)
今話題の「高速道路無料化」問題だが、これは実現すれば、「日本の車社会化」の最終章となるだろう。
巨大スーパー云々は、確かに鉄道・バス離れを引き起こしてはいるが、これは地域輸送の問題。今度ははこれが長距離輸送レベルで起きるということになる。列島規模でインフラ構造が公共交通から道路へとひっくり返る。
日本は鉄道を捨てて車社会を選択して成功したアメリカとは、国土の広さも国民性も明らかに違う。 モータリゼーションだなんだといいつつ、日本はいままで鉄道社会であった。全国どこでも駅を中心に市街地が形成されている。これが日本のカタチである。これがいま政権目当てのバラマキ政策のせいでボロボロに壊されようとしているのを見ると、正直言って面白くない。
実はフェリーのほうがもっと危ういhttp://sankei.jp.msn.com/economy/business/090630/biz0906302353025-n1.htm
北海道方面もそうだけど、関西~四国・九州は数社が競合しているから共倒れの危険性もありそうですよ。ETC千円ですら減便や廃止、寄港削減が多数出ているというのに。西方面のフェリーは乗ったことがないので、そのうち乗りたかったのに…。無くならないでほしいです。
(↓追記:11月10日)
日本旅客船協会が「フェリー航路維持・存続のため」の署名活動を実施中!http://www.jships.or.jp/2009info.html